インフルエンサー かクリエイターか。両者をどう「使い分け」るのか

記事のポイント マーケターは、パフォーマンスマーケティングにインフルエンサー、ブランディングにクリエイター、と使い分けを明確にしている。 オーディエンスの影響力を活用する場合と、深くつながるコンテンツを開発する場合で、インフルエンサーとクリエイターを使い分けている場合も。 高い透明性と効率が求められる現在、マーケターたちは、インフルエンサーとクリエイターの起用を具体的に区分している。 今日のマーケターはインフルエンサーとクリエイターの使い分けをこれまでになく明確に意識している。 もちろん、両者の隔たりは最初からあったわけではない。マーケターがクリエイターエコノミーになじむに伴い、インフルエンサーはパフォーマンスマーケティングに、クリエイターはブランディングにという棲み分けができてきた。かつて、ふたつの役割には互いに溶け合う部分もあったが、その線引きは次第に明確化している。 この変化の背景には、不安定な経済情勢がある。今日、メディアの購入とその理由には非常に高い透明性と効率が求められ、マーケターたちは大きなプレッシャーを感じている。その結果、インフルエンサーと連携すべきケースとクリエイターを起用すべきケースを、具体的に分けるようになってきた。 進む「二極化」 ラカスマーケティング(Ruckus Marketing)でシニアコンテンツマネジャーを務めるリンゼイ・ボット氏は、「インフルエンサーとのコラボレーションに対するブランドのアプローチは確実に変化している」と指摘する。「以前は、インフルエンサーを起用しようという話は、一連の議論のなかで自然と出てくるものだった。最近では、はじめから明確なクリエイティブブリーフや具体的なアイデアを持ってくるブランドが増えている」。 ボット氏の所見によると、広告運用のパフォーマンスを重視して、リーチとエンゲージメントの指標を用いるクライアントはインフルエンサーの起用に傾きがちだという。一方で、ブランドの価値観やキャンペーンのテーマに一致し、かつストーリー性のある純粋なコンテンツを制作するクリエイターへの関心も拡大している。 この二極化は、オーディエンスの影響力を活用するケースと、ターゲットオーディエンスと深くつながるためのコンテンツを開発するケースを、ブランドが明確に線引きしはじめたことを示している。 マヴリック(Mavrck)でインフルエンサーイノベーション担当のアソシエイトディレクターを務めるリンゼイ・ギャンブル氏はこう話す。「コロナ禍のさなか、多くのブランドはインハウスのクリエイティブチームを利用できなかったり、エージェンシー向けの予算を削減せざるを得なかったりした。その結果、コンテンツのニーズを満たす手段として、多くのブランドが実験的にクリエイターを起用しはじめた」。 「使い分け」を学習したブランドたち この種の試行錯誤があったからこそ、多くのブランドがインフルエンサーとクリエイターの使い分けを学習した。 マーケターはベンチマークを設定するために複数のトライアルキャンペーンを運用し、このベンチマークを用いて継続的にパフォーマンスを測定する。このアプローチはコンパスの役割を果たし、多くの選択肢から、特にパフォーマンスの高いインフルエンサーやクリエイターとの連携案件を割り出す指針となっている。 今日、ギャンブル氏によると、インフルエンサーと単発のキャンペーンで成功体験を共有した後、基本的にはアンバサダープログラムという形で、そのまま長期的に連携を続けるブランドが増えているという。その理由について、ギャンブル氏はこう説明する。[続きを読む] The post インフルエンサー かクリエイターか。両者をどう「使い分け」るのか appeared first on DIGIDAY[日本版]. Source link